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改正道路交通法の一部が施行されました
新聞報道やテレビのニュースでも取り上げられたため、知っている人も多いと思いますが ( というか多くの人に周知されないと意味がないのですが ) 、改正道路交通法の一部が施行されました。
一部、というのは、平成 16 年 6 月 9 日に公布された平成 16 年法律第 90 号のうち、今日付けで施行されたものと近いうちに施行されるものとあるためです。
改正道路交通法の概要は ( PDF ) 道路交通法の一部を改正する法律の概要についてに掲載されていますが、 PDF であるために、テキストに起こした形で、今日付けに施行されたものについて引用します。
- 3 暴走族対策 ( 平成 16 年 11 月 1 日から施行 )
-
暴走族による集団暴走行為について、迷惑を被った者や危険に遭った者がいない場合であっても、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすこととなる行為は罰則の対象とする。
- 5 携帯電話等の使用等に関する罰則の見直し ( 平成 16 年 11 月 1 日から施行 )
-
手で持っている携帯電話等によって通話を行い、又はその画面を注視する行為について、罰則の対象とする。
- 6 飲酒運転対策 ( 平成 16 年 11 月 1 日から施行 )
-
飲酒運転検知拒否に対する罰則を引き上げる。
以上 3 項目が、今日付けで施行されたということになります。
携帯電話を運転中に手に持ってはならない
今回、私が最も関心を持っているのは、携帯電話等の使用等に関する罰則の見直しです。
改正道交法Q&Aによると、
自動車又は原動機付自転車の運転中における携帯電話等の使用等については、平成11年の道路交通法改正により、
- 無線通話装置を手で保持して通話のために使用すること
- 画像表示用装置に表示された画像を注視すること
について、禁止規定が設けられるとともに、本規定に違反し、よって道路における交通の危険を生じさせた場合に限って、3月以下の懲役又は5万円以下の罰金が科されることとされました。
現行規定の施行(平成11年11月1日)前後における携帯電話等の使用に係る交通事故の発生状況をみると、施行直後は大幅に減少したものの、その後、増加に転じ、平成15年は、平成12年の約2倍となっており、更なる対策が必要となっています。
現行規定により禁止されている行為の中でも、自動車等の運転中に携帯電話等を手で持って通話のために使用したり、携帯電話等を手で持って電子メールの送受信等のために画面に表示された画像を注視することについては、
- 片手運転となり、運転操作が不安定となる
- 会話に気がとられたり、画像を注視することにより、運転に必要な周囲の状況に対する注意を払うことが困難となる
という点で、特に危険な行為であると考えられます。
そこで、今回の改正では、現行規定により禁止される行為のうち、
- 無線通話装置を手で保持して通話のために使用すること
- 画像表示用装置を手で保持して、表示された画像を注視すること
という行為自体を捉えて、5万円以下の罰金を科すこととされました。
という見直しのようです。
要点のみを抜粋すると、平成 16 年 10 月 31 日までは道路における交通の危険を生じさせた場合に限って罰則が適用されたのに対し、平成 16 年 11 月 1 日からは無線通話装置を手で保持して通話のために使用することや画像表示用装置を手で保持して、表示された画像を注視すること自体に罰則が適用されることになる、ということです。
具体的にどれくらいの罰則なのか
前項で引用した部分にも書いてありましたが、 5 万円以下の罰金となります。
罰金というのはすなわち刑罰であるので、刑事事件として取り扱われることになります。
ただし、これとは別に
- 大型車
-
7 千円
- 普通車または二輪車
-
6 千円
- 原付車
-
5 千円
という反則金が定められているので、通常の取り締まりによる場合はこちらの方が科されることになるでしょう。
( 2004年10月号 生活情報/Q&A 「改正道路交通法」 )
罰金と反則金がどう違うのかは、 自転車には反則金という概念はないを参照してください。
青森県警弘前署は1日、運転中に携帯電話をし停止を命じた警察官の指示に従わず逃走したなどとして、同日施行されたばかりの改正道交法違反(携帯電話使用、信号無視)の現行犯で弘前市高田2丁目、無職成田光秀容疑者(35)を逮捕した。
取り締まりによって携帯電話の使用のみが咎められる場合は、ほとんどの場合反則行為として扱われ、反則金が科せられます。
しかし、こういったケースはもう反則行為という枠を超えていますので、信号無視の分と合わせてそれなりの罰金が科せられることになります。
運転中ってどんなとき
さて、次に気になるのが
自動車又は原動機付自転車の運転中における携帯電話等の使用等
という部分。
いったいどこからがこの罰則の対象となるのでしょうか。
運転中の携帯電話の使用に罰則が適用される改正道路交通法が施行された1日、各地の幹線道路で集中取り締まりが行われた。
東京・港区のJR品川駅前交差点では、警視庁高輪署などが取り締まりを実施。
歩道橋の上に警察官2人が立ち、電話機を手にしたドライバーを見つけると、「左手で通話」などと無線連絡。
車は「止まれ」の旗を持った路上の警察官に止められ、午前9時前には1人目が違反切符を切られた。
同庁によると、取り締まりの対象になるのは、「数秒間」以上、通話したり、画面を注視したりする行為。
イヤホンとマイクなどで手を使わず通話する「ハンズフリー」は違反の対象外だ。
これはあくまで警視庁が行う取り締まりにおける基準なので、
数秒間
というのは罰則適用の基準にはなりません。
それこそ東京都以外では「持っただけ」で取り締まり対象とするところが無いとは言えませんし。
また、施行前から疑問に思っていたのですが、いわゆる「信号待ち」は「運転中」に含まれるのかどうか。
道路交通法によると、
第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
- 14.信号機
-
電気により繰作され、かつ、道路の交通に関し、灯火により交通整理等のための信号を表示する装置をいう。
- 17.運転
-
道路において、事両又は路面電車(以下「車両等」という。)をその本来の用い方に従つて用いることをいう。
- 18.駐車
-
車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること(貨物の積卸しのための停止で5分を超えない時間内のもの及び人の乗降のための停止を除く。)、又は車両等が停止し、かつ、当該車両等の運転をする者(以下「運転者」という。)がその車両等を離れて直ちに運転することができない状態にあることをいう。
- 19.停車
-
車両等が停止することで駐車以外のものをいう。
これに照らし合わせて考えると、信号待ちで交差点に停止している場合も停車と言えると思います。
そして、停車というものが運転というものに含まれないかというとそうではなく、停車も
本来の用い方
として運転に含まれると思うのです。
車はただ走るだけでなく、曲がったり止まったりするのものですから。
( そもそも
本来の用い方
っていう表現もあいまいな気もしますが。 )
ただ、停車も運転に含めて考えてしまうと、「路肩に寄せて停車して携帯電話で通話やメールのやりとり、着信履歴などのチェック」「駐車場内に停車して携帯電話で通話やメールのやりとり、着信履歴などのチェック」といった場合も運転中に含まれてしまうのでは ?
と思ってしまったので、これといった私なりの結論は出せませんでした。
まあ、これらの例は操作が終わった時点で発車することができますが、信号待ちの場合はそういった操作が終わった / 終わっていないに関わらず青信号になったら発車せざるを得ないので、信号待ちでは操作しない方が賢明かとは思います。
じゃあ、信号待ちで時計替わりに携帯電話を一瞬だけ開く、着信やメールがあっていないかをチェックするために一瞬だけ開く、といった場合はどうなるのか、といった反例も考えられますので、結局は実際の取り締まりがどのあたりまで適用されるかによるのかもしれません。
(運転者の遵守事項)第71条 車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。
- 5の5.
-
自動車又は原動機付自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第41条第16号若しくは第17号又は第44条第11号に規定する装置であるものを除く。)に表示された画像を注視しないこと。
このように、
当該自動車等が停止しているときを除き
とあるので、信号で停止しているときは除外されると考えられなくもありませんが、それで取り締まりの対象にならないとは断言できませんので、やはり運転席に座っている間は一切触らないくらいの気概を持っていた方がいいかもしれません。
携帯電話で通話しながら、または携帯電話を操作しながら自転車を運転する場合は
一連のことを調べているうちに、あることに気付きました。
自動車又は原動機付自転車に対して罰則が定められているのですが、軽車両に関しては記述されていないのです。
自転車には反則金という概念はない - 反則金が科される対象
にもその区別を引用して書いていますが、自転車はれっきとした軽車両であり、道路交通法の適用を受ける範囲であるのです。
第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
- 8.車両
-
自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバスをいう。
自転車には反則金という概念はないでも書いている通り、自転車においては反則金というものがなく、最低でも科料ないし罰金が科されるため、実際には取り締まりではなく注意で済ませてしまうケースが多いと思います。
もちろん自転車に比べて自動車等の方が重量も大きく、速度も遥かに速いために事故時に与える衝撃が大きいのは当たり前ですが、自転車も充分走る凶器となり得ますので、同様のレベルとまではいかないまでも、取り締まりの対象にすべきではないかと個人的には思います。
以前私が見かけたケースでは、夜間に無灯火で、かつ携帯電話で通話しながら自転車で走行する 20 歳前後の男の子 ( 男性とは言いたくない ) というものもありました。
向こう側から歩いてきた女性が突然表れた自転車に驚いた様子、そして全く意に介さない男の子の様子が車中からでも分かりました。
自転車と歩行者、または自転車同士の事故というものは事故の数として数えられていないだけで、実際にはかなり多くの確率で発生していると思います。
もしここを読まれている方で、自転車に乗りながら携帯電話を使用する習慣のある方、または身近にそういった知り合いがいる方は自重をお願いしたいと思います。
前項の補足
軽車両に関しては記述されていないのです。
( 中略 )
自転車はれっきとした軽車両であり、道路交通法の適用を受ける範囲であるのです。
と書いたのは、道路交通法において車両に対して係る条文について述べているのであって、今回の改正道路交通法について述べているのではありません。
運転中の携帯電話の使用については、改正道交法Q&Aにもある通り、自動車又は原動機付自転車について述べられているので、自転車は当てはまりません。
道路交通法第 71 条の運転手の遵守事項においても同様です。
( もちろん、自転車の運転中に携帯電話の操作に夢中になって歩行者に怪我を負わせたといった場合はその要素が加味されるでしょうが、現行の改正道路交通法を読む限りでは自転車の運転中に携帯電話を使用 = 罰則適用とする根拠がありません。 )
ただ、「たかが自転車」とたかをくくって運転していると思われる輩が多いなあという個人的な思いもあって前項を書きました。
誤解を招く表現であったことをお詫びします。
( 雑念雑記:2004年11月分 - 改正道路交通法改の一部施行 )
雑念雑記:2004年11月分 - 11月になつて変はつた事2にて訂正されています。
お手数をおかけしました。
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