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本来ならば休日であるはずの今日、仕事を終えて帰る途中にふと欲しくなったものがあった。 それは 30km ほど離れた隣の隣の町の店にしか無いものだったが、せっかくなので日曜のドライブを洒落込もうと思い、家へと曲がる角をまっすぐに進む。 元々気まぐれで起こした行動だったので、途中のルートもいつもと違う角を曲がり進んで行くと、そこにあったこと自体を忘れていた店があった。
そして、気まぐれで思い立った行動は、気まぐれに辿り着いた店で気まぐれに終わりを迎えた。 要するに、探していたものはそこにもあったのだ。 ここなら、隣の隣の町まで行かずともいいじゃないか。 それでも 10km ほどの距離はあるのだが、渋滞でもしていない限りはお気に入りのインストゥルメンタルナンバーを 1 曲聴き終わる頃には着くことができるだろう。
まさにそのインストゥルメンタルナンバーを聴きながら家路に着く途中、曲が Universal Mind の部分になった辺りでふと道路の表示を見て気付く。 ……ああ、そういえば隣の町は、隣の隣の町と一緒になったんだった。 新聞やニュースで目にしていた、しかし右から左に聞き流していた事実をふと再認識した。 結局は、距離こそ違えどあの町に買い求めに行くという事実には変わりはなかった。
いつもならその距離に少し辟易としていた買い物も、こうした発見があるなら悪くないのかな、と思いつつ買ってきた黒い瓶の栓を開ける――。

