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海賊版のダウンロード自体を禁止する動き
asahi.com:ダウンロード、海賊版は禁止 政府、著作権法改正を検討-社会を読んで、最初に「ユーザが意図しないまま海賊版をダウンロードさせられてしまった場合はどう取り扱うのかなあ」と思いました。
例えば、今このページを見ているそこの貴方、もし携帯電話などではなく Windows などのパソコン環境からアクセスしているのなら、ちょっとブラウザのキャッシュフォルダを確認していただけますか ? 例えば Windows XP で C: ドライブに Windows をインストールしていて IE をお使いなら、 C:\Documents and Settings\ユーザ名\Local Settings\Temporary Internet Files がキャッシュフォルダです。 その中に hxxk_bootleg.png というファイルがいつの間にかダウンロードされていませんか ?
「海賊版をダウンロードしたユーザを見つける方法を発見した。 海賊版をダウンロードしたユーザは......キャッシュフォルダに hxxk_bootleg.png という印が残されている」
「えっ......ウソだろ黒メガネ !! 」
......すみません一度使ってみたかったんですはてなちゃんセリフ。 はてなネタは特定のコミュニティ向けのネタになってしまうので敬遠していましたが、 rails2u.com のごぼうさんが作成したものということでつい。
ちょっと回りくどいことをやっていますので、このページのソース中には hxxk_bootleg.png につながる記述はなかなか発見し難いと思います。 このファイルは http://hxxk.jp/temp/20061125/hxxk_bootleg.png に私が置いたもので、名前こそ bootleg ですが実体はただの 1*1 ピクセルの画像ファイルです。 しかし、もし私に悪意があってこれをただのファイルではなく、冒頭のニュース内で「海賊版」とされてしまうようなファイルをこのように巧妙に置いていた場合は...... ?
パソコン内のキャッシュフォルダは大丈夫みたい
まあ、実際はキャッシュフォルダに自動的に蓄積されるものについては、複製権の対象となる複製にはあたらないようです。
404 Blog Not Found:「ダウンロード、海賊版は禁止」は実施可能か? では、私と同じような推測をしている記事があったのですが、その記事のはてなブックマークのページにて
著作権法では閲覧することと複製することは同じでないです
というコメントがあり、文化審議会 著作権分科会報告書 [1-(3) 1]-文部科学省というページが示されています。
その中に
一時的固定(複製)のうち権利を及ぼすことが適当ではないと考えられる行為として,次の1~3の要件を全て充たすものがあると考えられ,仮に立法的措置を行う場合には,これらを要件とすることが考えられる。
- 著作物の使用又は利用に係る技術的過程において生じる
- 付随的又は不可避的(著作物の本来の使用・利用に伴うもので,行為主体の意思に基づかない)
- 合理的な時間の範囲内
という説明があり、さらに
- イ 一時的固定(複製)のうち,上記1~3の要件に該当すると考えられるもの
- コンピュータにおけるプログラムの実行
- 主記憶(RAM)への蓄積
- 補助記憶のドライブキャッシュ(注37)
- CPUにおける1次キャッシュ/2次キャッシュ
- デジタルテレビの視聴
- データ放送用データのRAMへの蓄積
- ネットワークにおけるデータの伝達
- 利用者のコンピュータ内のキャッシュ
- 中継サーバにおけるキャッシュ
と、
利用者のコンピュータ内のキャッシュ
については一時的蓄積として扱われると書かれています。
( 一時的蓄積については高木浩光@自宅の日記 - 技術用語「cache」が政治的な言葉として拡大利用されるにも解説があります。 )
......ということで、冒頭のニュースの場合は自動的にキャッシュフォルダに蓄積されるようなダウンロードではなく、ユーザが能動的にダウンロードするものについての話であると考えるのが妥当かなと思いますが、他にも「製作者が許可した正規版と海賊版の見分けはどうするのか」「フリーソフト等に偽装して、それと知らずにダウンロードしたユーザが、結果的に海賊版ファイルをダウンロードしてしまうというケースがありえるのではないか」などの懸念が予想されます。
27日に開く知財本部コンテンツ専門調査会に事務局案を提案
ということなので、後日コンテンツ専門調査会に掲載されるであろう議事録に注目した方が良いかもしれませんね。

