子ども手当は法案内で全額国庫負担を謳っているはず

http://hxxk.jp/2009/10/20/2157

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投稿者

望月真琴

投稿日時

2009-10-20T21:57+09:00

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概要

平野官房長官が、子ども手当の財源について「マニフェストに全額、国費と書いていたか。いろんな選択肢がある。地方公共団体に協力いただく選択肢もなきにしもあらずだ」と発言しましたが、マニフェストには書いていなくても法案には「全額国庫負担」と明記されています。鳩山首相も否定していますが、政府の足並みが揃っていないなあと思った一件でした。

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記事本文

マニフェストに全額、国費と書いていたか

私は政治・経済系のニュースは基本的に読むだけで、あまり記録したり意見を述べたりする側ではないのですが、ちょっと子ども手当のことを調べる必要があったのでニュースをあたってみたところ、「子ども手当」新たな火ダネに 地方負担めぐり閣内対立というニュースがありました。 記事の中で

平野博文官房長官は19日の記者会見で 「マニフェストに全額、国費と書いていたか。いろんな選択肢がある。地方公共団体に協力いただく選択肢もなきにしもあらずだ」 と述べた。 野田佳彦財務副大臣も18日、「マニフェストの実行の仕方もいろいろある」と地方負担に含みを残した。 平野氏らの主張は、税収の大幅減が見込まれることが背景にある。

という発言が書かれていましたので、マニフェストの内容を確認してみよう......と思ったら、民主党 web-site 民主党の政権政策Manifesto2009には

いわゆる「マニフェスト」として国民の皆さんに認知されるようになった政権公約の配布は、公職選挙法の第142条の2(パンフレット又は書籍の頒布)によって、選挙期間中のみに定められています。

しかしながら、選挙期間前に、政権公約(マニフェスト)を少しでもお知りになりたいという国民の皆さんのご要望にお答えすべく、民主党は「政権公約」の概要として「政権政策」をホームページに掲載致しました。街頭演説等で配布しているものも同様に「政権政策」です。

なお、「政権公約」は選挙運動用パンフレットとなりますので、公選法の定めでホームページには掲載できません。 また、公選法の定めにより郵送等はできかねますので、候補者の個人演説会や街頭演説等の会場、もしくは民主党本部、民主党都道府県連はじめ、皆さまがお住まいの地域の民主党代表者である候補者事務所までお運びいただき、お受取りください。

とあります。 おそらく「候補者の個人演説会や街頭演説等の会場、もしくは民主党本部、民主党都道府県連はじめ、皆さまがお住まいの地域の民主党代表者である候補者事務所まで ( 足を ) お運びいただき」という意味なのでしょうけれど、選挙期間中でなければ、また選挙期間中であっても Web や郵送で手に入れられないというのは不便ですね......。

とりあえず Web で入手できるリソースをあたってみた

とりあえず、 Web で入手できる (PDF)Manifesto マニフェスト 2009 および (PDF)政策 INDEX2009 を確認してみました。 まずは政権公約の概要である政権政策の方は

11. 年額31万2000円の「子ども手当」を創設する

【政策目的】
○次代の社会を担う子ども1人ひとりの育ちを社会全体で応援する。
○子育ての経済的負担を軽減し、安心して出産し、子どもが育てられる社会をつくる。
【具体策】
○中学卒業までの子ども1人当たり年31万2000 円(月額2万6000円)の「子ども手当」を創設する(平成22年度は半額)。
○相対的に高所得者に有利な所得控除から、中・低所得者に有利な手当などへ切り替える。
【所要額】
5.3 兆円程度

と書かれてあり、所要額は明記されていますがその財源については触れられていません。 次に政策 INDEX2009 の方を見てみると、

月額2万6000円(年額31万2000円)の「子ども手当」創設

次代の社会を担う子ども一人ひとりの育ちを応援する観点から、所得税の扶養控除や配偶者控除を見直し、子ども手当を創設します。 子どもが育つための基礎的な費用(被服費、教育費など)を保障するため、中学校卒業までの子ども一人あたり、月額2万6000円(年額31万2000円)を支給します。(※p.19「所得税改革の推進」参照)

とありますので、続けて p.19 を見てみると、

人的控除については、「控除から手当へ」転換を進めます。 子育てを社会全体で支える観点から、「配偶者控除」「扶養控除(一般。高校生・大学生等を対象とする特定扶養控除、老人扶養控除は含まない。)」は「子ども手当」へ転換します。 また、その際は、年金生活者の負担増とならないよう、年金課税の見直しも行います。

のように、配偶者控除および扶養控除の転換により財源を確保するようです。

......ということは、 Web で入手できるリソースに限って言えば「全額国費で賄う」ということは確かに書かれていませんが、「地方に負担を求める」ということも書かれていませんね。

法案を読んでみた

子ども手当法案はこれまでに三度法案が提出されているので、その法案自体を読んでみることにしました。 現時点での最新の法案は 2008 年 4 月 22 日に提出されたもので、 (PDF) 子ども手当法(案)から確認できます。 その中で、第十五条に 子ども手当の支給に要する費用は、その全額を国庫が負担する。 と明確に記されてありました。

また、少し古い資料ですが、「民主党 子ども手当」で検索すると民主党:子ども1人当たり月額2万6000円支給へ 「子ども手当法案」参議院に提出という 2007 年の発表がヒットします。 その発表内でも 支給に必要な費用は全額国庫負担とする と明記されていますし、そこからリンクされている (PDF) 現行の児童手当と民主党の子ども手当の比較はより分かりやすく比較をしていて、 社会全体で子どもの育ちを支えます。 としてやはり全額国庫負担を謳ってあります。

マニフェストに記載されていない項目ならば、有権者はそれまでに提出された法案等から判断するしかないので、大きな方針転換がある場合は「マニフェストに書いていたか」といった姿勢では納得がいかないと思うのですが。 ( 私は個人的には民主政権を支持していないので、納得よりも呆れるという見方ですが。 )

もっとも、【鳩山ぶら下がり】子ども手当「地方負担、頭にない」(20日午後) MSN産経ニュースでは それは、財務省発でそういう話が出ていますけれども、われわれが基本的に考えてきたのは、国が子ども手当を支給すると約束してますから、本来、国が頑張らなきゃいけない話で、地方に負担をさせるということは、今、私の頭の中にあるわけではありません と首相自ら否定していますので、官房長官サイドの先走りかもしれません。 子ども手当、全額国費負担で...首相 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)では 一方、平野官房長官は20日夕の記者会見で、「首相の発言は重いが、そういう中にあっても、どういう風に支給するかはこれから具体案を練らなければいけない」と述べ、地方負担の可能性をなお排除しない考えを示した という報道もあり、政府内の足並みが揃っていないという印象はやはり拭えないのですが。

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